しょしょ - 暑さが処(お)される季節
8月23日頃〜9月7日頃
「陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也」
暑さが処(お)される・厳しい暑さが峠を越えて後退し始める
「処暑」の「処」は「処(お)わる」という意味。厳しい暑さが落ち着きを見せ始める、 まさに「暑さが処理される」季節なんです!昔の人の繊細な季節感に驚きます。
「処暑」の名前の通り、暑さがどれくらい処(お)されているか体感してみましょう
朝夕に涼風を感じ始めました 🌬️
• 朝夕の風の質の変化を肌で感じる
• 虫の鳴き声がツクツクボウシからコオロギに
• 空の高さと雲の形が秋らしく
• 日の入りが目に見えて早くなる
• なんとなく「夏が終わる」予感
「暑さを処する」- 自然の調和への深い洞察
処暑の「処」は「処(お)わる」「処置する」という意味で、厳しい暑さが落ち着きを見せ始める季節を表します。まだ暑いものの、朝夕には涼風が感じられる微妙な季節の変わり目です。
『月令七十二候集解』では「陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也」と記され、陽の気が極まって退き始める重要な転換点とされています。
台風シーズンの到来でもあり、自然の激しさと共に季節の変化を実感する時期です。また、新学期の準備や秋への心構えを整える大切な時期でもあります。
耐え忍んだ暑さからの解放感と、来るべき涼しい季節への期待という、希望に満ちた精神的意味を持ちます。
ツクツクボウシからコオロギへ
乾いた風に変化し始める
夏雲から秋雲への移行
目に見えて短くなる
「処」という漢字には「落ち着く」「治まる」という意味があります。激しい暑さが落ち着きを見せ始める、まさに自然の調和を表現した美しい言葉です。
現代への活かし方
日常の激しい感情や状況も「処する」ように、落ち着いて対処する心を育てる
処暑は台風シーズンの始まり。昔の人は台風を「野分(のわき)」と呼び、自然の強大な力への畏敬と共存の智慧を育みました。
現代への活かし方
自然災害への備えと共に、自然の力への敬意と感謝の気持ちを持つ
処暑の頃から虫の音が美しく聞こえ始めます。日本人は虫の音を「音楽」として愛でる世界でも珍しい民族です。
現代への活かし方
夜の虫の音に耳を傾け、自然が奏でる音楽を楽しむ時間を作る
処暑は新学期の季節。暑い夏を乗り越えた成長を実感し、新しい目標に向かう気持ちを新たにする時期です。
現代への活かし方
夏の経験を振り返り、秋からの新しいチャレンジへの意欲を高める
暑さが処される季節を活かす智慧
厳しい夏を乗り切った自分への労いと、暑さがもたらした成長や気づきに感謝する
達成感・自己肯定感・レジリエンス向上・感謝の心・精神的成長
1. 夏を振り返り困難を乗り越えた自分を認める 2. 暑さの中で得た経験や学びを整理 3. 体力的・精神的な成長を確認 4. 家族や友人のサポートに感謝 5. 涼しくなることへの期待を込める
困難克服の振り返りは自己効力感を高め、将来のストレス耐性を向上させます。
完璧でなくても「よく頑張った」と自分を認めることが大切です
朝夕の涼しい風を意識的に感じ、自然の変化への感謝を込める特別な時間
季節感向上・ストレス軽減・自然との調和・感受性向上・心の平安
1. 朝夕の涼しい時間に屋外に出る 2. 風の向きや温度を肌で感じる 3. 深呼吸して新鮮な空気を取り込む 4. 季節の変化への感謝を心で唱える 5. この瞬間の涼しさを記憶に刻む
自然との接触は副交感神経を活性化し、ストレスホルモンを減少させます。
劇的な変化ではなく、微細な涼しさの兆しを感じ取ることを楽しみましょう
夏から秋への身体的・精神的な準備を整え、新しい季節を迎える心構えを作る
季節適応・体調管理・目標設定・新鮮な気持ち・計画性向上
1. 夏の疲れを癒すケアプラン作成 2. 秋の目標や計画を立てる 3. 衣替えの準備を始める 4. 食事内容を徐々に秋仕様に 5. 新しい習慣や活動を検討
段階的な環境適応は自律神経の調整を助け、季節性の体調不良を予防します。
急激な変化は避け、徐々に秋モードに移行していくことが大切です
虫の声、植物の変化、空の色など、秋の兆しを敏感に感じ取る観察力を育てる
観察力向上・季節感豊富・自然への愛・集中力向上・心の豊かさ
1. 毎日同じ時間に自然観察 2. 虫の鳴き声の変化に注目 3. 植物の葉や花の状態を観察 4. 空の色や雲の形の変化を記録 5. 観察日記をつけて変化を追跡
継続的な観察は注意力と集中力を向上させ、マインドフルネス効果をもたらします。
小さな変化も見逃さず、日本の繊細な季節感を楽しみましょう
暑さから解放される身体を癒す食材たち
水分補給・のどの潤い・残暑対策
生食・コンポート・ジュース・サラダ
ポリフェノール・疲労回復・抗酸化
生食・ジュース・ゼリー・ワイン
食物繊維・カリウム・美容効果
生食・ジャム・天ぷら・サラダ
DHA・EPA・季節の味覚
塩焼き・刺身・煮付け・蒲焼き
ビタミンC・食物繊維・エネルギー
茹で栗・栗ご飯・甘露煮・栗きんとん
水分・カリウム・ナスニン
焼き茄子・煮浸し・炒め物・天ぷら
処暑の食材は、暑さで疲れた身体を優しく癒してくれるものばかり。梨の瑞々しさ、 ぶどうの甘酸っぱさ、いちじくのなめらかさ...どれも残暑で火照った身体に 自然の涼しさを運んでくれます。特に梨は「天然の加湿器」とも呼ばれ、 乾燥し始める季節に潤いを与える貴重な果物。昔の人は「梨食えば鐘が鳴るなり法隆寺」 と詠むほど、この季節の梨の美味しさを愛でていました。
暑さが処されることで心身にもたらされる恵み
暑さの中の秋の気配
初めて秋の気立つがゆへなれば也
朝露が白く光る美しい季節
陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也
💎 朝露の神秘的な美しさを愛でる詩的な季節
「処暑」は二十四節気の中でも特に美しい名前の一つ。「処」という字が持つ 「落ち着く」「治まる」という意味が、厳しい暑さからの解放を表現しています。 現代人が忘れがちな、自然の微細な変化への繊細な感受性が込められた、 まさに日本の季節感の美しさを表現する節気です。